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2021年大河ドラマ「青天を衝け」を見る前に読むべき本②

2021年2月14日からNHKの大河ドラマ「青天を衝け」が始まります。

「日本資本主義」と呼ばれた渋沢栄一を知りたいときに、

「マンガ 渋沢栄一に学ぶ 一生モノのお金の超知識」をオススメします。

 

2021年大河ドラマ「青天を衝け」を見る前に読むべき本②

マンガ渋沢栄一に学ぶ 一生モノのお金の超知識

本書のタイトルには、「お金の超知識」と書かれていますが、お金のことよりは、

「論語と算盤」の解説本になります。

第1章~第5章は、約8~9ページのマンガ。その後、マンガ解説文章。最後に名言をピックアップして、解説した構成です。

お金の超知識を知りたい方、買わない方がいいです。

「論語と算盤」の解説を知りたい向けです。

また第2部に書かれている「渋沢栄一物語」は、『漫画版 渋沢栄一』と違い、

生まれた頃からの内容で、多くの知識が増えました。

『漫画版 渋沢栄一』

2021年大河ドラマ「青天を衝け」を見る前に読むべき本①2021年2月14日(日)からNHKの大河ドラマ「青天を衝け」が始まります。 「日本資本主義の父」と呼ばれた渋沢栄一を知りたいとき...

本の概要紹介

発売日 2020年12月21日
ページ数 207 ページ
読了に必要な時間 1時間30分
著者プロフィール 原案 渋沢栄一(しぶさわ えいいち)
1840年2月13日、現在の埼玉県熊谷市血洗島の農家に生まれる。第一国立銀行総監約(後に頭取)となり、株式株式組織による企業の創設・育成に力を入れる。「道徳経済合一説」を説き続け、生涯に約500もの企業に関わったといわれる。また、約600の教育機関・社会公共事業の支援並びに民間外交にも尽力。1931年11月11日、91歳で生涯を閉じる。監修 渋澤 健(しぶさわ けん)
「日本の資本主義の父」といわれる渋沢栄一の玄孫。コモンズ投資株式会社取締役会長。JPモルガン、ゴールドマン・サックスなど米系投資銀行でマーケット業務に携わり、1996年米大手ヘッジファンドに入社。97年から東京駐在員事務所の代表を務める。2001年に独立し、シブサワ・アンド・カンパニー株式会社を創業。07年にコモンズ株式会社を創業し、08年にコモンズ投資株式会社に改名、会長に就任。経済同友会幹事。主な著書『渋沢栄一 100の訓言』、共書に『寄付をしてみよう、と思ったら読む本』(ともに日本経済新聞出版)、監修書に『あらすじ論語と算盤』(宝島社新書)などがある。
定価 本体1,400円(税別)
出版社 宝島社

マンガ渋沢栄一に学ぶ 一生モノのお金の超知識

目次

はじめに

第1部

第1章 士魂商才を持て
第2章 自ら箸を取れ
第3章 「智情意」の3つが大切
第4章 熱意を持て
第5章 成功とは幻である

コラム 渋沢栄一と偉人

①孔子
②徳川家康
③豊臣秀吉
④西郷隆盛
⑤徳川慶喜

第2部

渋沢栄一物語① 尊王攘夷の志士から幕臣へ
渋沢栄一物語② パリから帰国 官僚の道へ
渋沢栄一物語③ 民間の実業家として

おわりに

渋沢栄一が考える言葉の意味

本書は、マンガだけではなく、言葉の説明や意味も書かれていたので、理解がとてもしやすかったです。

知って損はないので、いくつか言葉の意味をここで紹介していきます。

論語と算盤

道徳と商売、かけ離れて見えるものが実はとても近いもの。

孔子は商売自体を悪とは決め付けずに、そこに「品性」がないといけないと説いていた。

商売人は道徳心を持ってビジネスを進めるべき。

蟹穴主義

蟹は自分の甲羅の大きさに合わせて穴を掘る、ということから生まれた言葉で、

「自分の身の丈を知れ」「自分の得意分野の能力を伸ばせ」「置かれた環境を本分と思え」という意味。

士魂商才

これは平安時代の学者・菅原道真が唱えた「和魂漢才」がもとになったもの。

「和魂漢才」とは日本独自の大和魂を持ちつつ、中国の学問も習うべきという考え。

その上で、武士のような精神的強さを養うためにも、商才を磨くためにも、『論語』は

有効的な書物であると説く。モラルや正直さの欠けた商売は本当の商売ではないのであるから。

智情意

常識人とは中庸たる「智」「情」「意」の3つのバランスよく持っている人物である。

「智」・・・知恵。

「情」・・・情愛。

「意」・・・意志。

強固なる意志に知恵が加わり、情愛があってははじめて完璧な常識となる。

この3つがってこそ、社会活動は円満に進み、お金も有効活用できるのである。

習慣

人の普段の振る舞いの積み重ねが身に染み付いたもの。

よい習慣は善人を作り、悪い習慣は悪人を作りあげてしまう。

人事を尽くして天命を待て

「天命」とは天から与えられた使命のことではない。

あらゆるものごとは、「天命」であって、それに仁義や道徳の心を持って立ち向かっていくこと。

「天命」とは人が意識しないうちに、自然に行われていくものなのである。

「天命」には恭(礼儀正しく)・敬(敬う)・信(信頼する)といった心構えで向かい合わないといけない。

そうすれば、自分でできることをすべてまっとうした上で、天から下される運命を持つ、ということが理解できるようになる。

順境と逆境

この世に、順境、逆境はない。その人が優れた知能と学識を持って努力すれば、

逆境がやってくることはなく、従って、順境という言葉も生まれなくなる。

さいごに

やっぱり渋沢栄一の考えや行動力に驚きました。

大河ドラマや新1万円札の肖像になるのも納得です。

本書に出てきた多くの名言を知っておくと、ドラマも理解がしやすくなります。

2021年2月14日のドラマスタートまで待ち遠しですね!